旅は、日常から距離を置くことで、本当の自分に気づくためにおすすめです。

普段のルーティンから解放され、今ここにある風景や空気を感じることで、五感が適度に刺激されます。

旅をちょっと我慢の今、ワインで旅する気分を楽しみませんか?

ワインは、生産される土地によって特徴が違います。地図やガイドブックをながめながら、その土地ならではのワインを飲んでいると、旅したような気分になれます。

五感を研ぎ澄まし、想像力を最大に広げながらワインの旅に出てみましょう。

古代の自然が感じられるエシカルな国、ニュージーランド

マインドフルネスにぴったりの旅先の1つとしてニュージーランドをおすすめします。

ニュージーランドには太古の自然がたくさん存在しています。

大自然の中に身をおくと、全てが浄化されたような気分になり、心も身体も軽やかになります。

ニュージーランドは、エシカル先進国としても最近話題となっています。エシカル(Ethical)とは、直訳すると「倫理的な」「道徳的な」という意味があり、昨今英語圏を中心に、「環境保全や社会貢献」を意識する活動を指しています。

ニュージーランドの人々は自然派を大切にし、国全体がナチュラルでオーガニックなものが中心となっています。

ニュージーランドのワインも同様で、農薬や化学物質を極力使わない方法で取り組んでいる生産者が多く見られます。

また、ニュージーランドでは、ワイナリーのことをヴィンヤード(vineyard)と呼びますが、家族経営など小規模なヴィンヤードが多く、その土地に行かないと飲めないワインもたくさんあります。

これは、ニュージーランド全体にいえることですが、グローバルな企業が少なく、いわゆるチェーン店では出せない味が、地元の人にも愛されているということです。

例えば、ニュージーランドでは、「フラットホワイト」という、いわゆるカフェラテを飲む習慣がありますが、新鮮なとれたてのミルクを使った、家族経営のその店でしか味わえないフラットホワイトが絶品で、日本ではそこら中に見られるスターバックスコーヒーやマクドナルドなどは、ニュージーランドの1番の商業都市北島のオークランドでさえ、1―2件しか見当たりません。

ワインで旅する、おすすめデスティネーション

ニュージーランドはワインの生産が盛んな国です。

北島と南島にわかれた国土全体にワインの生産地が広がります。南半球のニュージーランドでは、北島の方が暖かく、南島の方が冷涼地となります。その為、南に行くほど酸がキリッとしたワイン、北へ行くほどボリュームのあるワインになります。

ニュージーランドのワイン旅におすすめの行き先をいくつかご紹介したいと思います。

ソーヴィニヨン・ブランで世界的評価の高いマールボロ地方

1つ目は、ソーヴィニヨン・ブランで造られる白ワインが有名なマールボロ地方です。マールボロは、南島の北部に位置します。

この地域のソーヴィニヨン・ブランは、かつてフランスより高い評価を受けたこともあり、世界中で人気になりました。

フランスのものより、香り高く白い小さい花の香りが強く感じられ、時には青っぽいハーブのようなニュアンスが感じられます。

ニュージーランドでは、グリーンマッスルという、フチがグリーンになっているムール貝や、丸いコロンとした形の牡蠣、ブラウオイスターが絶品です。マールボロのソーヴィニヨン・ブランと合わせるための食材と言ってもいいかもしれません。

マールボロサウンドという、長い海岸沿いは大自然に囲まれた静かな入江が広がります。

本当に静かで、時間が太古にもどった感覚になれます。

ぜひ、マールボロのソーヴィニヨン・ブランを飲みながら、静かな海岸沿いで潮風に吹かれているような気分を味わってみてください。

マールボロのおすすめヴィンヤード

日本でも有名な、クラウディ・ベイのソーヴィニヨン・ブランは上質でニュージーランドらしい特徴があります。マールボロのヴィンヤードでは、テイスティングや、セラードアといわれる直売所で購入もできます。

CLOUDY BAY – Marlborough

https://www.cloudybay.co.nz/visit-us#cbxp-TitleMarlboroughCDXP

上質な赤ワインがおすすめの、ホークス・ベイ

次にご紹介するのは、北島の東海岸にあるホークス・ベイです。ホークスベイは、カベルネ・ソーヴィニヨンや、メルロー、カベルネ・ブランなどのボルドーの主要品種の生産がメインとなっており、それに加えシラーをブレンドしたワインが特徴で、「ホークス・ベイ・ブレンド」と呼ばれています。

シトラスのようなニュアンスがあり、ボルドーのワインよりフレッシュでカジュアルなものが多いです。

ホークスベイは、ネイピアと呼ばれるアール・デコの街があります。ちょっとレトロな小さな街でタイムスリップしたような感覚が味わえます。

ホークス・ベイは、海川と山側にヴィンヤードが集中しています。コースタルエリアと呼ばれる海岸沿いの北から南までドライブしながら、ヴィンヤードめぐりもおすすめです。

また、ハブロック・ノースという丘側にもヴィンヤードは広がります。ニュージーランドらしい、羊や牛が放し飼いされた丘の中に、ポツポツとヴィンヤードが点在しています。

多くのヴィンヤードはテイスティングができるので、自転車でヴィンヤードめぐりも人気です。

ホークス・ベイのワインは、ニュージーランドの代表おすすめ料理、骨つきの子羊肉、ラムラックともよくあいます。ぜひ、おうちでホークス・ベイ気分を味わってみてください。

ホークス・ベイのおすすめヴィンヤード

ブラック・バーン・ヴィンヤードは、ハブロック・ノースの小高い丘の中にあり、カフェや宿泊施設が併設されています。大人のラグジュアリー感あふれるリゾートで、オリジナルのギフトもセンスがよくおすすめです。

Black Barn Vineyards

https://www.blackbarn.com

オークランド近郊にあるマタカナ

最後にご紹介するのは、日本からも直行便が出ているニュージーランドのメインとなる商業都市、オークランドもワインが盛んに生産されています。

中でも、オークランドから車で北へ1時間ほどの場所に位置する、マタカナがおすすめです。

マタカナは、オーガニックでナチュラルな村として有名で、近年毎週土曜日に開催されるファーマーズマーケットが非常に人気があります。蜂蜜やミルク、チーズ、ワインなど、ナチュラルな食材や製品を買うことができます。

マタカナはワインの生産が盛んで、ボルドータイプの、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローがメインとなります。リッチで土っぽいのが特徴で、素朴でナチュラルな味わいです。

海も近く、上質なオイスターも有名です。丸いブラウオイスターとは違い、マタカナ近郊のオイスターは、日本でよく食べる生牡蠣です。非常にクリーミーで、粒が大きくフレッシュです。

マタカナのおすすめヴィンヤード

ブリック・ベイは、アートと美食が堪能できる、五感を刺激するアーティスティックなヴィンヤードです。地元の食材を使った美味しい料理とともにワインが味わいながら、目の前に広がる葡萄畑を眺めていると、心身ともに浄化されます。敷地内にセンスのいいアート作品が展示されているので、美術館感覚で楽しむことができるのが特徴です。

Brick Bay

https://www.brickbay.co.nz/visit

まとめ

ニュージーランドは、大自然と、エシカルなライフスタイルが体感できる国。日本でていた、大切なものに気づき、新しい生活への再スタートのきっかけになるかもしれません。

ぜひ、次回の旅先の候補として、ガイドブックを眺めながら、旅する気分で、ニュージーランドのワインを楽しんでみてください!