「マリアージュ」とは、フランス語で「結婚」を意味する言葉。ワイン用語においては「ワインと料理の相性が非常に良いこと」を表しています。

これまでのコラムでは、マリアージュのコツとして、ワインと料理に何らかの共通点を持たせることをお話してきました。今回はその逆で、ワインと料理に「補完関係」を持たせることについてお話ししたいと思います。

私たち人間の味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の「五味」によって構成されており、これらの「五味」がバランスよく揃うと、一段とおいしく感じるようになります。そのため、料理に欠けている味わいの要素をワインで補ってあげることで、より完全な味に近づく「補完関係」が築けるのです。

代表的な「補完関係」の例として、塩味と旨味の強いブルーチーズに、極甘口の貴腐ワインを合わせるペアリングが挙げられますが、どちらも日本の食卓にはあまり馴染みがありませんよね。

そこで、家庭料理の代表格でもある肉じゃがを例に見ていきましょう。肉じゃがは「五味」のうち、酸味と苦味以外の要素を持ち合わせているので、ほどほどに酸味と苦味の感じられるピノ・ノワール種やグルナッシュ種、サンジョヴェーゼ種などの赤ワインがよく合います

個人的には、「足りないものを補い合う」というのは、人間関係においても、ワインと料理のペアリングにおいても、理想的な関係性なのではないかと感じています。

最初は難しく感じるかもしれませんが、次第にコツがつかめてくると思うので、ぜひ皆さんも試してみてくださいね。

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