このシリーズでは、見た目も中身も一層輝く素敵な女性になれるような「おうちワイン術」を紹介していきます。

シリーズ第三回目は、夏バテに効くおうちワイン術。徐々に気温が高まりつつあるこの時期は、食欲が落ちたり、体がだるかったり、イマイチやる気も出ない、なんていうことも。それでも、夏バテに負けずに、仕事にプライベートに充実した夏を過ごしたい!そんなあなたは、ぜひここで紹介している夏バテ予防に効果的なおうちワイン術を実践してみてはいかがでしょうか?

夏バテの原因と夏バテ防止にワインが効く理由

暑さだけじゃない!夏バテの原因とは

さまざまな不快な症状が現れる夏バテ。その原因として挙げられるのは、暑さだけではありません。

夏は冷房が効いている室内と気温の高い屋外の気温差が大きくなるので、急激な気温差によって自律神経が乱れ、疲れやすく感じることもあります。

また、暑くなると冷たい食べ物や飲み物ばかり摂取してしまいがち。少しくらいなら大丈夫ですが、過剰に摂取すると、内蔵が冷えて機能が低下し、食欲不振やだるさなどの原因にもなるのです。

ほかにも、汗を大量にかくことによって、体内からカリウムが失われてしまうことでも、脱力感や食欲不振などの症状が現れることがあります。

夏バテ防止にワインが効くって本当?

夏バテはさまざまな原因によって引き起こされるため、「絶対」とは言い切れないのですが、夏バテ防止にはおおむねワインが有効です。

まず、ワインをはじめとするアルコールは、唾液と胃液の分泌を促し、食欲を増進させてくれます。そのため、食欲が落ちてしまっているときは、食事前に少しワインを飲んでみるといいでしょう。特にスパークリングワインは、炭酸が適度に胃を刺激してくれるため、食欲増進に効果的です。

「ダイエット中だから食欲が増したら困る!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、夏バテ対策としては、適度に食事量をキープし、体力を落とさないようにする方が効果的です。仮に夏バテで食欲がなくなり、一時的に体重が落ちたとしても、代謝が落ちて太りやすい体質になったり、「食欲の秋」にリバウンドしたりと、あまりメリットがありません。

また、ワインにはカリウムなどのミネラルが豊富に含まれているため、カリウム不足による夏バテ症状にも効果があるのです。

さらに、ワインには酒石酸やリンゴ酸、クエン酸といった、ブドウに由来する有機酸が多く含まれています。この有機酸は疲労の回復を助けてくれるため、夏バテにも効果を発揮するのです。

ワインとチーズは夏バテにも最強のコンビだった!?

ワインとチーズのコンビが優秀なワケ

ワインとチーズ。私たち日本人にとってはオシャレに響きますが、ヨーロッパでは古くから人々の生活に溶け込んできた日常食です。

私は学生時代にフランスに留学していたのですが、フランスでは「パンとワインとチーズ」という組み合わせが、日本の「ご飯とみそ汁と納豆」という感覚なのだと感じたものでした。

さて、そんなヨーロッパの食卓には欠かせないチーズ。カルシウムが豊富、というイメージが強いかとは思いますが、実は疲労回復に効果的なビタミンB2も多く含まれているのです。

ビタミンB2は、脂肪の代謝を促し、エネルギーに変換する手助けをしてくれます。チーズにはもともと乳脂肪が含まれており、その脂肪をエネルギーに変換してくれるビタミンB2も含まれているので、疲労回復に大変優れた食品なのです。

そのため、ワインとチーズのコンビは、相性がいいという嗜好面だけではなく、夏バテ予防や疲労回復という機能面から見ても優秀なコンビと言えるでしょう。

夏にピッタリなさっぱり系チーズ×フレッシュなワイン

「夏にあまりこってりとしたチーズは食べたくない」という方には、フレッシュタイプのチーズがおすすめです。フレッシュタイプとは熟成させないチーズのことで、イタリアのモッツァレラやイギリスのカッテージなどがこれに該当します。このタイプのチーズはクセが少なく、さっぱりとした味わいのため、そのまま食べるだけでなく、サラダにトッピングしたり、料理に使ったりと、幅広いアレンジが効くのも魅力的です。

フレッシュタイプのチーズには、味わいのバランスの観点から、フレッシュでフルーティーなワインがよく合います。たとえば、白ワインならニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランや日本の甲州、赤ワインならフランスのボージョレ地区のガメイのワインなどもいいでしょう。いずれにせよ、ヴィンテージが新しく、樽で熟成されていないワインを選ぶと、このタイプのチーズと相性がよくなります

ワインとトマトのコンビも夏バテ予防に効果的

トマトといえば、近年はリコピンが豊富に含まれていることで注目を集めていますが、実は夏バテ予防にも効果があるのです。

まず、トマトは胃腸の働きを高め、消化を促進する作用があります。この作用によって、内蔵機能低下から引き起こされる夏バテを予防することができるのです。

また、トマトの鮮やかな赤い色は、見た目から食欲を増進させてくれます。さらに、トマトに含まれるクエン酸は疲労回復に役立つため、体力を消耗しがちな夏にはピッタリの食材と言えるでしょう。

トマトもチーズ同様、生で食べるだけでなく、さまざまな料理にアレンジが可能なので、できれば毎日とりたいですね。

そんなトマトやトマトを使った料理におすすめのワインが、トマト同様に酸味がやや強めの、エレガントなタイプの赤ワインです。例えば、イタリアのサンジョヴェーゼやバルベーラという品種のワインなどが該当します。「キャンティ」というワインの名前を聞いたことがある方も多いと思いますが、これもイタリアのトスカーナ州でサンジョヴェーゼから造られるワインです。

夏の「冷え」対策にはホットワイン

「夏にホットワイン?」と驚かれるかもしれません。ですが、夏は冷房や冷たい食べ物・飲み物のとり過ぎにより、知らず知らずのうちに身体が冷えていることがあります。この「冷え」も、放っておくとさまざまな不調を招き、夏バテの原因ともなるのです。

そこで効果的なのが、ホットワイン。赤ワインでも白ワインでも、どちらでも構いません。ネットで検索するとさまざまなレシピが出てきますが、わたしのお気に入りの手軽にできるレシピはこちら。

①鍋にワインとハチミツ、シナモン、すりおろししょうが(チューブのもので可)を加えて火にかけます。

②①が煮立ったら火を止め、そこにお好みでオレンジジュースやスライスしたオレンジを加えて完成です。

温かいホットワインを飲むことで身体が温まるだけでなく、シナモンやしょうがにも身体を温める働きがあるため、ホットワインは夏の冷えに対して抜群の効果を発揮してくれます。冷房の効いた部屋に長くいた日などは、ホットワインでほっこりと温まってみてはいかがでしょうか?

まとめ

夏バテ予防に効果的なおうちワイン術をご紹介しました。ワイン単独でも夏バテ予防に効果がありますが、チーズやトマトなどの食材と合わせることで、さらなる相乗効果が期待できるようになります。チーズもトマトも調理せずに食べられる食材なので、今夜からでも試してみてくださいね。

また、冷え過ぎによる夏バテには、ぜひしょうがやシナモンを入れたホットワインを取り入れてみてはいかがでしょうか?

上手なおうちワイン術で、今年の夏は夏バテなどせず、キラキラと素敵な笑顔で乗り切りましょう!