五感を使ったワインの旅。今回はフランスの中でワイン生産量が最も少ないといわれているユニークなジュラ地方をご紹介します。
ジュラは、アルザス地方の南部、スイスに隣接した地域です。この地域は、自然豊かな地域で、多くの化石が出土される地層があります。ジュラ紀の名前の由来にもなっています。
ジュラ地方では、赤ワインも白ワインも生産されていますが、サヴァニャンという品種を使用した伝統的な造り方のちょっと変わった黄色のワインがあります。
ジュラ地方でしか造ることのできない黄色のワインは、ヴァン=ジョーヌと呼ばれ、ワインというよりもシェリー酒のような、独特の味わいです。
ボトルもクラヴランと呼ばれるずっしりとした形で、容量は620mlと一般的なものより少なめです。これは、ヴァン・ジョーヌは最低でも6年間熟成させる決まりがあり、補填が一切禁じられているため、蒸発して少なくなってしまうためといわれています。
ジュラはチーズのコンテの産地でもあり、コンテにはヴァン=ジョーヌが1番合います。素朴なジュラを感じることができるおすすめのマリアージュです。
ワインの生産地としてはマイナーなジュラ地方。そこには自然たっぷりの飾らない古きよきフランスが感じられるかもしれません。