このシリーズでは、見た目も中身も一層輝く素敵な女性になれるような「おうちワイン術」を紹介していきます。
シリーズ第四回目は、心と体のバランスを整える「おうちワイン術」です。「ストレス社会」ともいわれる社会を生きる現代人は、さまざまなストレスによって、心身のバランスを崩してしまいがち。そんなときは、ワインとクラシックの力を借りて、心と体をメンテナンスしてみてはいかがでしょうか?記事の後半では、クラシックを聴きながら飲みたいワインも紹介しています。
目次
ワインとクラシックでストレス解消できるってホント?
ワインとクラシック。どちらも何千年、何百年もの時を超えて受け継がれてきた、先人たちの叡智の結晶とも言えるでしょう。少し敷居の高いイメージもあるかもしれませんが、近年の研究では、どちらもストレス解消に有効であることがわかっています。
ではさっそく、それぞれの効能を見ていきましょう。
ワインのストレス解消効果
ワインは味わいだけでなく、香りも楽しめるお酒です。近年の研究では、このワインの香りを作り出す香気成分に、ストレス解消効果やリラックス効果があることがわかっています。これは、香りを心身の健康や美容に役立てるアロマテラピーにも通ずる効果と言えるでしょう。
また、ワインは視覚や嗅覚、味覚などの五感を刺激して脳の視床下部に働きかけ、「セロトニン」や「オキシトシン」などの幸福感をもたらすホルモンの分泌を促してくれます。これらのホルモンが分泌されることで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態になるのです。
クラシックのストレス解消効果
世の中にはさまざまなジャンルの音楽がありますが、なかでもクラシックは緊張感を緩和し、ストレス解消効果やリラックス効果が高いと言われます。クラシックを聴いていて、つい眠くなってしまい、うとうとしてしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?それはまさに、クラシックのリラックス作用が高いことを表しています。また、睡眠の質を高めてくれる作用もあるため、ストレスによる不眠には絶大な効果を発揮してくれるのです。
ほかにも、クラシックには脳の活動を促進する作用もあります。そのため、仕事やプライベートで行き詰っているとき、クラシックを聴けば解決の糸口が見いだせ、結果的にストレスを引きずらなくて済むようになるかもしれません。
クラシックにはワインを美味しくする効果もある!?
ワインとクラシック、それぞれにリラックス効果やストレス解消効果があることがわかりました。もちろん別々に味わっても効果がありますが、できれば同時に味わうのがおすすめです。というのも、クラシックを聴くことにより、心身ともにリラックスすると、感覚が研ぎ澄まされ、ワインのもつ香りや味わいをよりキャッチしやすくなり、ワインが一層美味しく感じられるようになるのです。
余談ですが、世界各地のワイナリーのなかには、栽培中のブドウや熟成中のワインにクラシックを聴かせているところもあります。実際、クラシックを聴かせることにより、ワイン中の分子や発酵を進める酵母菌などに影響を与え、ワインがおいしくなるのだそう。他のジャンルの音楽と比べても、クラシックの周波数がもっともよい影響を与えるそうです。
このように、クラシックとワインには、わたしたちの想像をはるかに上回るほどの密接な関係があったのです。
クラシックにピッタリなワイン
クラシックを聴きながら飲むワインには、クラシックと関わりの深いものを選んでみてはいかがでしょうか?以下、クラシックを聴きながら飲みたいワインを4本紹介します。
グリューナー・ヴェルトリーナー ベートーヴェン 第九ラベル
音楽史上極めて重要な作曲家のひとりであるベートーヴェンがラベルに描かれた、オーストリアのワインです。このワインを手掛けるヴァイングート・マイヤー・アム・プァールプラッツの敷地内に、なんとベートーヴェンが『第9』の作曲をした家屋があるのだとか。
ブドウはグリューナー・ヴェルトリーナーというオーストリアの地品種。柑橘類やハーブを思わせる爽やかな香りに、フレッシュな果実味とキレのある酸が特徴的で、さっぱりとした味わいのなかにも、豊かな旨味が感じられます。ベートーヴェンの世界に浸りながら飲みたい1本です。
オーパス・ワン
ボルドーの5大シャトーのひとつ、シャトー・ムートン・ロートシルトを有するフィリップ・ド・ロートシルトと、「カリフォルニアワインの父」と呼ばれるロバート・モンダヴィの合弁事業によって生まれた、カリフォルニアのナパ・ヴァレーのワインです。
『オーパス・ワン』とは音楽用語で「作品番号1番」の意味で、『一本のワインは交響曲、一杯のグラスワインはメロディーのようなものだ』というロートシルト氏の考えから命名されています。
エレガントで複雑な香りと深みのある味わいで、カリフォルニアワインの名声に拍車をかけた、世界に誇る銘品です。
信濃ワイン 葡萄交響曲作品201 赤
ワインの発酵段階から熟成にいたるまでクラシック音楽を聴かせた、長野県産のワインです。こちらのワインを手掛ける信濃ワインでは、クラシック特有の波長により、ワインの味のバランスが整い、なめらかな舌ざわりと口当たりが実現できると考え、100枚程のCDの中からアットランダムに選んだクラシックを流しています。
上品な果実味と、程よい酸とタンニンが調和して美しいハーモニーを奏でており、クラシックのワインに与える影響力を感じられる1本です。
ジェラール・メッツ クレマン・ダルザス ブリュット
ラベルにト音記号が描かれた、フランスのアルザス地方のスパークリングワインです。
こちらのワインを手掛けるジェラール・メッツの現当主であるエリック・カジミール氏は、シャンパーニュの造り手の家に生まれ、幼少のころから音楽に親しみ、音楽に熱中した青年時代を過ごした経歴の持ち主。「ワインは音楽と同じ」という考えを持ち、五感に訴えるようなワイン造りをおこなっています。
心地よい和音のようなハーモニーが感じられる、気取らずに楽しめる1本です。
まとめ
ワインとクラシックの効能や、クラシックを聴きながら飲みたいワインをご紹介しました。
ストレスがたまってきたと感じたら、ぜひワインとクラシックで心と体をメンテナンスしてみてはいかがでしょうか?そうすれば、ストレスにも負けず、キラキラ輝く笑顔で過ごせるようになるでしょう。